サーボモーターとステッピングモーターの違い「新常識」
従来の常識において、サーボモーターとステッピングモーターを比べると、ステッピングモーターのコスト面の安さが選定のメインとなり、能力はなかなか理解されないまま「制御=サーボモーター」という流れが強かったと思います。うまくステッピングモーターを使えば安く設備を作れるのにあえてサーボを選んでしまっているという設計士も多いはずです。
最近では少し制御の常識が変わってきて、ステッピングモーターとサーボモーターの使い分けがより明確になってきました。以下がその新常識です。
サーボモーターもステッピングモーターもフィードバックはできる
今までのステッピングモーターはノンフィードバックが当たり前な所から、今ではセンサ内蔵のクローズドループ制御タイプのステッピングモーターもありますし、エンコーダー付きのステッピングモーターもありますので、フィードバックはサーボモーター・ステッピングモーターいずれも可能であると考えたほうが良いです。エンコーダーをつけることによりステッピングモーターの弱点である効率の悪さも改善されているようです。
サーボモーターとステッピングモーターの使い分けまとめ
以下にサーボモーターとステッピングモーターの使い分けを私なりの順番にて記載いたします。これが全てではないと思いますが、サーボモーターとステッピングモーターの特色を生かした判断ができるようにしてあります。
装置に必要な制御の把握
フィードバックが必要なときはサーボモーターか、エンコーダ付きのステッピングモーターもしくはセンサ内蔵のクローズドループ制御タイプのステッピングモーターを利用する。→この時点ではどちらを選択しても良い
補間運転などの高度な制御が必要な場合はサーボモーターを選択する
補間運転とは位置決めにおいて2台あるいは3台のモータを同時運転して合成した運動をさせることです。その際にはサーボモーターを選ぶ必要があります。
低~中回転域はステッピングモーター。中~高回転域はサーボモーターを使用する。
装置の駆動に必要な回転速度が低~中回転域であればステッピングモーターでも良く、中~高回転域の回転を使用する場合はサーボモーターを選ぶ必要があります。
低回転はサーボモーターに不向きという意味ではなく、ステッピングモーターのトルク特性上、低~中回転域においてはステッピングモーターを使うメリットが大きいかも知れないといったところです。そして超が付くほどの低回転の場合はステッピングモーターを選択するのが良いかもしれません。ステッピングモーターは回転テーブルなどの角度割り出し、インチングなどに有利です。
結局最後は使い方を2パターンで検討してみる
例えば物を搬送する場合において「モーター+ボールねじ」というのは一般的ですがその場合はモーターを高回転域でまわす必要が出てきます。その「物を運ぶ」ということを考えたとき「モーター+プーリー+ベルト」という設計が可能か検討します。この場合であればモーターはそれほど高回転を必要としないはずです。そうなればステッピングモーターを利用する検討ができます。この構成になればかなりコストを下げることができます。
また「モーター+ボールねじ」においても、高回転使わなくて良い設計であった場合、低~中回転域に強いステッピングモーターに置き換えることも検討の一つになってきます。よって、サーボモーターとステッピングモーターをどう使い分けるかは、装置に要求されている性能が出せる機構なのかが先です。
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